【レザークラフト】菱ギリを研いで仕立ててみよう!耐水ペーパーを使ったローコストな研ぎ方法

レザークラフトの手縫いを極めようとすると必ず必要になるのが「菱ギリ」という道具です♪

厚い革を菱目打ちで穴空けすると穴が大きくなってしまいますね・・

これでは、真に美しいステッチにはなってくれません。

縫い穴を大きく広げないで穴空けする為に「菱ギリ」は使われます。

一昔前は「菱ギリ」は販売されているままの状態で使われていましたが時代は変わりました。

今や菱ギリは「仕立てて使う物」になっています。

刃先を刃物にしてよりスムーズに穴を空けられるようにするのが昨今の主流です。

切味を持った菱ギリを捻らずに穴を空けられるので、縫い穴を最小限の大きさにする事が出来るんです♪

この「菱ギリ」の仕立ては、砥石を使う方もいますが「耐水ペーパー」と「ピカールケアー」だけでも可能です。

ローコストで仕立てる方法ですので、お金の心配は無用です!

それでは、早速、菱ギリを研いでいきましょう♪



菱ギリの仕立てに必要な物

耐水ペーパー(400番、800番、1500番、2000番)


耐水ペーパーで菱ギリの形を整えて研いでいきます。
もっと細かく番手を用意しても良いですが、この4枚でも十分に仕立てる事が出来ます。

ピカールケアー

万能の金属研磨剤で最後の仕上げに使用します。
ピカールケアーの粒子は3ミクロンで耐水ペーパーの4000番相当になります。

ガラス板

研ぎには平らな面が必要になるのでガラス板を使います。
トコ面磨き用のガラス板で問題ありません。

喰い切り

喰い切り刃先をカットすると作業がスピーディに進みます。
しかし、耐水ペーパーの400番で刃先を丸めてあげる事も出来るので必須ではありません。

サンランドオイル

耐水ペーパーと一緒に使うミシンオイルです。
錆び防止の効果もあるので、油研ぎをオススメしています。

菱ギリを仕立てる手順を解説

手順1. 喰い切りを使って刃先をカットします。
※刃先が飛んで来る事があるので、メガネをする等して目を保護しましょう。

手順2. 耐水ペーパー400番でイラストのイメージで厚みを薄くします。

(1) ガラス板の上にカットした400番の耐水ペーパーを置いて油を掛けます。

(2) 菱ギリを上下に擦って刃を薄くしていきます。
※表裏をなるべく均等に薄くする事を心がけます。

手順3. 耐水ペーパーの800番を使ってイラストのイメージに形を整えていきます。

(1)刃を少し斜めに傾けた状態で一定方向に擦って形を整えていきます。

(2)刃先を丸く形を整えてあげましょう。

手順4. 耐水ペーパーを1500番、2000番にあげて菱ギリの先端から両端に刃を付けてあげます。
※動作は手順3の(1)と同じ要領です。

手順5. トコ面にピカールケアーを塗って更に刃を磨いていきましょう。
刃を傾けた状態で一定方向に擦ると切味鋭くなります。

仕立て完了:いかがでしょうか、鋭い刃物に生まれ変わってくれました♪

最後は革に菱ギリを刺して切味を確認しよう

下にコルクを敷いて菱ギリで刺してみる


コルクの上に革を置いた状態で菱ギリを指で押し込んでみましょう。
2mm厚の革がほとんど抵抗無く刺ささればOKです。

革を手に持った状態で菱ギリを刺してみる

革に菱ギリを刺した時に「ヌッ」という感覚で刃が入っていけばOKです。
菱ギリを押し付けてズボっと革を突き抜ける場合は、菱ギリで革が切れる位まで刃を研ぎ直してあげましょう。

カンナ
カンナ
凄いわ!重ねた革でも楽に裏まで抜けてくれるわ♪
JUN
JUN
そうでしょう~。これ位の切味になったら革を手に持ったままでも軽く抜けるからね!
カンナ
カンナ
買ったままの菱ギリだとズボっと抜けて手を怪我しちゃうものね・・
JUN
JUN
これなら、無理なく抜けるから安心でしょ♪