【レザークラフト】駒合わせ縫いの手順とコツを解説
レザークラフトの手縫い技法の中でも難しいとされる「駒合わせ縫い」。
「駒合わせ縫い」を凄く簡単に説明すると「2つのパーツを垂直に縫い合わせる」手縫い技法です♪
この手縫い技法を覚えると立体的な作品が作りに大いに役立ちます。
「でも難しいんでしょ・・・」
こんな声が聞こえてきそうですが、実はやっている事はただの平縫いです!
どうですか?こう聞くと凄く簡単そうに思えてきますよね。
ただ「駒合わせ縫い」は縫い穴を空けるのが凄く難しいんです。
「やっぱり難しいじゃないか!」と思ったかもしれませんが、ポイントを抑えておけば簡単に穴空けが出来るようになります。
これまで、難しそうだからという理由でこの技法に触れて来なかった方もこれからお話する内容を参考に挑戦してみて下さい♪
駒合わせ縫いとは何かを覚えよう
まずは駒合わせ縫いがどういった物なのか見ていきましょう!
これが「駒合わせ縫い」です。
二つのパーツが垂直に縫い合わされているのが分かると思います。
「駒合わせ縫い」がどういった技法かイメージ出来た所で次にいきましょう♪
駒合わせを成功させるのに大事な2つのポイント
これから僕がお話する2つのポイントを抑えておくとハードルはグッと下がります。
ポイント1:菱ギリを仕立てる
これが駒合わせ縫いを成功させるのに一番大事と言っても過言ではありません。
切味の悪い菱ギリでは穴空けは困難になるので、キンキンに仕立ててあげましょう。
協進エルさんの「極上菱ギリ(細目)」を購入してコチラの記事を参考に仕立てを行って下さい。
ポイント2:接着力の強いボンドを使う
駒合わせ縫いは穴空けしている最中に仮止めしたボンドが剥がれてくる事がよくあります。
これを避ける為になるべく強力なボンドを使うようにしましょう。
僕は駒合わせ縫いを行うパーツの仮止めは「ダイアボンド」を使います。
製靴用のボンドなので、接着力の強さは折り紙つきです。
駒合わせ縫いの仕組みを覚えよう
●駒合わせ縫いの仕組みは下記の図のようになります。
●糸は上から入って右側面から出てきます。
右側面の革の中を糸が通るので右側面パーツの厚みは最低でも4.5mm程度必要です。
なので、右側面パーツは2枚以上の革を貼り合わせて厚みを出すのが一般的です。
上側のパーツは菱目の穴が空いていて、右側面パーツは半分位まで穴が空いている。
この穴空けのルールを覚えておいて下さいね。
はい!これで駒合わせ縫いの仕組みが分かったと思いますので、早速、駒合わせ縫いをしていきましょう!
駒あわせ縫いのやり方(手順)を解説
手順1. まずは、先程の図にあった上側パーツを菱目打ちで穴空けをしていきます。
上側パーツは裏側までしっかりと貫通させておきます。
※フチから3mmの所にガイドを引いて穴空けして下さい
手順2. 手順1で穴空けした菱目の数を数えます。
数えた所、全部で菱目の穴は22個でした。
手順3. 次は右側面パーツの穴空けをしていきます。
右側面パーツは手順2の菱目の穴と同じ数(22個)で穴空けを行います。
菱目打ちの間隔調整が必要なので、コチラの記事の手法を参考にして下さい。
※この時裏側まで穴を空けないで半分位の所で止めるようにして下さい。
ポイント
パーツのセンターに目打ちをして11個、11個に分割して間隔調整をすると楽です。
手順4. 上側パーツのフチと右側面パーツのコバ側面にダイアボンドを塗ります。
ドレッサー等で接着面を荒らしておくのも忘れないようにして下さい。
手順5. 6分程度ボンドを乾かしたら接着します。
手順6. 上側パーツの菱目の穴に菱ギリをさしこみ、右側面パーツの菱目の穴から刃先を少し出して貫通させます。
菱ギリはあまり内側を通り過ぎないように、すくうような感覚で右側面の穴に通すようにしましょう。
手順7. 全ての穴を貫通させたら手縫いをしていきましょう。
縫製手順は普通の平縫いと同じで大丈夫です。
完成. はい、駒合わせ縫いで立体縫製する事が出来ました♪