玉捻・フチ捻を使って綺麗に捻引きをするコツ

2020年5月14日

革のフチにラインを引くことをレザークラフトでは「捻(ネン)引き」といいます♪

あまり聞きなれない言葉ですが「捻引き」は多くの革小物に使われているんですよ!

お財布のカードポケットのフチなんかには高確率で「捻引き」がされている印象です。

パーツのフチにこのラインが一本入るだけで作品の印象がグッと引き締まり凝った印象を与えてくれるんです♪

多用し過ぎると「うるさい」印象にもなるので「どの部分に捻引きをするか」はセンスの見せ所です!

この記事では捻引きを入れる為に必要な知識を分かりやすく解説していきますのでマスターしてしまいましょう♪



捻引きはどんな道具で入れるの?

捻引きは「玉捻(タマネン)」または「フチ捻」という道具を使います。

「玉捻」と「フチ捻」はどちらも革のフチにラインを引けますが若干ラインの印象が異なります。

・柔らかい雰囲気のラインを入れたい方は「玉捻」

・キリッとした印象のラインを入れたい方は「フチ捻」

このような違いがあるので作品に合う方をチョイスすれば良いでしょう♪

オススメのフチ捻

Frontier フチ捻

僕の使っている「Frontier Tool」のフチ捻はステンレス製で錆びないのでオススメしたい所ですが人気が出すぎて手に入りにくい状況だそうです。
どうしても手に入れたいという方は僕が購入した「I☆N FACTORY」さんに相談してみると良いでしょう♪

SINCE フチ捻

最高品質のクラフト工具を制作している「SINCE(シンス)」社のフチ捻です。
Frontierと同等レベルのフチ捻を探している場合はオススメ出来ます♪




フチ捻・玉捻の使い方

これから紹介する捻引きの方法はタンニンなめしのヌメ革を使ったレザークラフトに向いている手法です。
ミシン縫いの製品によく見られるクロムなめし革ではこの手法は向かないので気をつけましょう!

捻引きの手順とコツ

手順1. 革のフチにフチ捻の先をあてて手前に引く事でラインが引けます。
コツはフチ捻を革に強く押し付けないようにして下さい。
フチ捻を革に軽く押し付けながら引くイメージです。

失敗例

いきなりフチ捻を革に強く押し付けて引くとフチから脱線して失敗する事があります。

手順2. アルコールランプでフチ捻の先を5秒程度熱します。
フチ捻を熱する事でクッキリとしたラインに仕上げる事が出来ます。
※明るい色の革を使用している場合はフチ捻を熱した後、必ず端革でテストしましょう。

失敗例

明るい色の革の場合、フチ捻を熱し過ぎると黒く焦げて目立ってしまいます。
こうならない為にも端革でのテストは必須です。

手順3. 熱したフチ捻を革に強く押し付けながら手前に引いていきます。
ラインの引き始めと終わりは力を抜くようにしましょう

(1)引き始めは弱く少しずつラインが出てくるようにします。

(2)引き始めから1cmの地点を越えたら強く押し付けて引く状態に移行しているようにします。

(3)終わりは少しずつ力を抜いてスッとラインがフェードアウトするようにしましょう。

完成. 綺麗に捻引きが出来ました!

カンナ
カンナ
手順1で優しくラインを引いたけど何の意味があるの?
JUN
JUN
軽く引くことで革に溝が出来るでしょ?
溝にフチ捻の先が収まるようになるから次に強く引くときに脱線しにくくなるんだ!
カンナ
カンナ
なるほど♪そういう原理で最初の工程が必要になるのね♪




フチ捻・玉捻のサイズについて

フチ捻や玉捻には1つの商品に複数のサイズがあるんです。

大抵1mm~3mmの間でサイズ表記がされているはずです。

この「mm」は革のフチから何ミリの所にラインを引くかを示しています。

「2mm」と表記されている商品であればフチから2mm離れた所にラインを引けるという事です♪

フチ捻・玉捻はどのサイズを買えばいいの?

これに関しては人それぞれの作風があるので正解はありません。

アドバイスとしてはスマートでお洒落な作風であれば「1mm~1.5mm」。

ワイルドで力強い作風であれば「2mm~2.5mm」位のサイズを買うと良いでしょう♪